新米消防士ブログ

消防士を目指している人や、現役の人向けのブログです

訓練について

お久しぶりです。ジャパロックです!

 

 

いや~最近APEXとツーリングに夢中でブログ更新が遅くなっておりました(笑)

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今日は先日あった訓練内容をご紹介します!

 

2021/6/2 13:00~17:00
火災防御訓練をしました!

 

内容は消火訓練と屋内検索です!

 

 

消火訓練は主に
2号(ポンプ車)、4号(水槽付きポンプ車)、9号(救助工作車)で出動し
2号が水利から給水し送水→4号は筒先へ送水
9号は要救(要救助者)がいれば、屋内検索しかり、応急梯子に取り掛かる、その他補助

といった感じです。(・ω・)

最も消防らしい訓練ですね。

 

 

 


私の署の基本体系は
2号→(10号)→4号+9号です。

(ポンプ車→(水槽車)→水槽付きポンプ車+救助工作車)

 

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新しい隊となり
やっと出来たという感じでした(笑)

本当もっと早くする予定でしたが、救急の重複や雨天、救助技術大会の署内選考などがあり
延びに延びました(笑)

 

 

といっても今の隊は中堅隊員が多く
5年未満の隊員は2名のみで、隊としては安定しているのでそれほど心配はしていないのですが、やっと出来たという感じです。

 

うちの署は3交代制なので
3つの隊があり、他の隊は5年未満の隊員が3~5名います。(1隊12名)

そう見るとかなり隊としては、安定しています。

 

 

 

安定はしていますが、スパルタの先輩U氏が居ます( ^ω^)・・・

アップで完全着装+呼吸器による
連続歩調と6階までの階段ダッシュ、、、、、

この炎天下の中本当に死にかけます。。。。

 

 

田舎消防なので
専任の救助隊や消火隊がいるわけでもないので、訓練内容も都市部と比べると
厳しいわけではないのですが、今の隊はかなり追い込む隊なので

下っ端の私は毎日ヒイヒイ言いながら訓練しております
(お尻をひっぱたかれながら(笑))

 

 

 

 

 

話が脱線しておりますが


屋内検索訓練もしました!

屋内検索とは、その文字が表す通り、建物内に侵入し要救の捜索及び救出をするものになります。

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漫画(め組の大吾)やドラマ(シカゴファイア)などに出てくる
消防士なら誰しも一度は思い描く夢の救出現場です。
ただ最も危険な状況であり、全国でも殉職者が出ているようです。

 

 


うちの署は町で1つしかないので、遠隔地になると30分もかかる所があり
現場につく頃には大体、最盛期と呼ばれる状況で侵入は不可能になります。
火災発生から大体10分前後が屋内検索できる限界ですね。


よくドラマの中では
炎の中に飛び込むシーンがありますが、正直現場からすると、先ず無理ですね。
熱すぎます。

私の同期も消火活動中、建物の溶けだした物が防火衣の中に入り火傷を負いました。


侵入目安としては、
白い煙が出でいればまだギリギリ消防隊員なら入りますが、黒煙になると防火衣を着ていても火傷をするのでもし、中に人がいても助からないでしょう。

 


さて
屋内検索の方法としては
・2名捜索+1名ホースで侵入
・1名ロープ操作、1名指揮者

計5名で活動を行います。

 


そして、屋内検索をする際重要なポイントがあります。


それは水をかけない!

ということです。

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どいうこと?


と思いますよね。

 

 

火事が起きているんだから水は掛けなくちゃ!となりそうですが
実はかけてはいけない場合があるんです。

 

それは中性帯がある場合です。
中性帯とは火災初期~中期にかけて出来る現象で、空気の層と煙の層が分かれている状態です。

 

 

よく避難訓練で姿勢を低くして避難しましょうと言われたと思いますが、それはこの中性帯ができるためです。

火災により熱くなった可燃性ガス(煙)は徐々に部屋の上側にたまっていき
新鮮な冷たい空気は下に溜まります。

 

そんな中、放水をしてしまうと、中性帯がぐちゃぐちゃになります。

そうすると、視界不良になるばかりか部屋中が高温の煙に包まれてしまい、まだ助かるはずだった要救助者も煙に巻かれて死んでしまいます。


そのため中性帯が発生している場合は、極力放水はせず、空気の層を保ったまま屋内検索を実施します。

(なので消防団の方も建物内にまだに人がいる場合は、むやみに放水をしないよう願います)

 


しかし火災は進行性災害のため、時間の経過と共に、部屋の温度も上昇し、火災の規模が進みます。

 


その速度を遅らせる方法として

 

 

ホースを持つ隊員は

ペンで描くように短く放水する
「ペンシリング」

水の玉を放水する
「スポット注水」

部屋の温度を確かめるため、噴霧状態で真上に短く放水する
「環境測定」


などがあります。こういった方法を用いて火災の進行を遅らせています。

 


侵入隊員の動き
1番員
・膝を付かないよう中腰で要救助者捜索にあたります。


2番員
・片手を壁に付けたまま捜索します。(煙で迷わないように)
・検索ロープの操作を行います。(1回始め、2回よし、3回発見、4回待て、5回脱出)

 

3番員(ロープ)
・伝令員としてロープを操作します
合図をロープで送ったり、侵入した距離をメートル事に指揮者などへ伝達します。

 

指揮者
・内部状況の確認や、侵入の可否、熱感、活動時間の調整など現場の指揮にあたります。

ざっと書きましたが、こんな感じです。

 

 

 


消防学校時代
教官Y氏は、県の県庁所在地である市の特別救助隊の小隊長でしたが、屋内検索は数回しかしたことがないそうです。


私が一生のうちで1回でもあるのでしょうか(;ω;)…….

 

 

 

つらつらと本日は訓練内容とその詳細について

書かせていただきました。

 

 

この記事にて少しでも消防組織がどういったことをしているのか知っていただけたらと思います。